2021.06.03

メイクアップアーティストになるには？美容部員やメイクアップアーティストを目指せる専門学校が進路・仕事内容・資格などを徹底解説

メイクアップアーティストは俳優や歌手、モデルにタレントなどいわゆるスポットライトを浴びる人のメイクアップを担当する職業です。単なる化粧だけではなく、髪型から小物まで扱い、本人のキャラクターに合った理想を作っていくのが仕事となります。

そんなメイクアップアーティストになりたいという夢を持つ方も少なくありません。そこで今回の記事ではメイクアップアーティストになるにはどうすれば良いのかを解説します。併せて仕事内容や資格などについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

活躍する業界によっては映画や音楽の世界に身を投じることもできるほか、テレビや舞台や雑誌など多種多様なシーンで活躍できる可能性を秘めています。

メイクアップアーティストとはどんな仕事？主な仕事内容

メイクアップアーティストの仕事は原則として2つに分けられ、1つがヘアスタイリング、もう1つがメイクアップとなります。メイクアップアーティストは巧みな知識と技術を活かし、いかに演者の価値を高められるかが腕の見せ所となるわけです。

ただし、メイクアップアーティストの仕事は多岐にわたり、ときにはドレスや着物の着付けなども任されることがあります。単にメイクの技術だけではなく、流行をキャッチするアンテナも重要ですし、それを活かすだけのスキルも必要となるでしょう。

なお、職場によっても仕事内容は異なり、サロンで働く場合とプロダクションで働く場合、フリーランスで働く場合などによっても変化します。

メイクアップアーティストの就職先・活躍の場

メイクアップアーティストとして活躍できる場所は無数にあり、エステ系のサロンやブライダル系のサロンで働く人もいれば、芸能人などが所属するプロダクションで働く人もいます。そのほか、化粧品のメーカーに勤務する人もいます。

自分がどのようなメイクアップアーティストになりたいかによって、活躍の場が大きく異なるのがこの職業の特徴です。自分の手で芸能人をより華やかに演出したいならプロダクションを目指すべきですし、一般のお客様を美しくしたいということなら各地域に根差したサロンを目指すべきです。

なかには、独立開業してフリーのメイクアップアーティストを目指す方もいるため、就職や転職にこだわらずに「どこを目指すか」を考える必要があります。

メイクアップアーティストの雇用形態・働き方

メイクアップアーティストはサロンやプロダクションに雇用される形で働く人とフリーランスで自営する形で働く人がいます。大きく分けてこの2種類の働き方がメインとなるため、進路は慎重に選ばなければなりません。

勤め人としてのメイクアップアーティストを目指すなら、正社員で働く人が多いです。逆にアルバイトやパートなど非正規雇用で働きながら実績や経験を積み、そこから正規雇用となる人もいます。しかし、勤め人であれば安定した給料が得られるものの、自分が描いていた夢の仕事を任せてもらえないこともあります。

もちろん、フリーであれば自由にできるとは限らないため、メイクアップアーティストとしてどのように働きたいのかを考えるべきです。

メイクアップアーティストの勤務時間・休日・生活

メイクアップアーティストは決まった時間に出勤して退勤するという仕事ではないため、どうしても勤務時間も不規則になります。当然ながら仕事が入れば入るほど拘束時間も長くなり、平日と休日の境目も曖昧です。

サロンやプロダクションで働く場合は勤務時間も決められていることがありますが、現場ごとに入り時間が変わるということは日常茶飯事です。特に、アシスタント時代などは勤務時間外も練習が求められるほか、道具の手入れなども必要となるでしょう。

エステ系かブライダル系かによっても異なり、特に結婚式場などでメイクアップアーティストを任される場合は1日に数本のヘアメイクを任されることもあります。繁忙期と閑散期の差も激しいため、生活は常に変動しやすい傾向にあります。

メイクアップアーティストの給料・年収

メイクアップアーティストは一見すると夢のある仕事のように思えますし、スキルが認められれば多くの収入を得ることも可能です。しかし、ほとんどの方はアシスタントから始まるため、月収も10万円前後から始まることがあります。

サロンやプロダクションなどの組織で働く場合であっても、月給20万円に満たないこともあります。その中で実績や経験を積み、ようやく20代後半や30代前半になってから年収300～400万円が見えてきます。

一方、世界的なスーパースターを担当するほどのレベルになれば年収1,000万円を優に超えることもあるため、自分の腕だけで勝負する世界としては夢も大きいです。

メイクアップアーティストの魅力・やりがい

メイクアップアーティストはやはりお客様を綺麗にできるだけではなく、芸能人なども自分の手で美しく演出できます。ただ、担当する方にとって要望が異なるため、希望に沿って的確にヘアメイクをしなくてはなりません。

それがメイクアップアーティストの魅力であり、やりがいとなります。特に知識や技術を多く持っているほど要望にも応えられるようになり、より身近な立場で「ありがとう」と感謝されることも多くなります。

場数を踏めば踏むほど自分自身のスキルとして蓄積されていくため、確かな成長を実感しながら働けるのも強みです。

メイクアップアーティストになるには

メイクアップアーティストになるためには、ヘアスタイリングやメイクアップに関する専門学校を卒業することが近道となります。特に美容学校やスクールを卒業してから、サロンやプロダクションに所属する人も多いです。

特に専門学校を卒業すれば美容師国家試験にも挑戦でき、美容師免許も併せて取得可能です。メイクアップアーティストになるためには美容師の基礎から応用まで活用できるため、国家資格の取得が必須となります。

ただ、メイクアップアーティストの需要増加に伴い、近年はヘアスタイリングに関する専門学校やメイクアップに関する専門学校などより細分化も進んでいます。職場によってはそれら専門学校の出身者を積極的に採用しているところもあるため、慎重に検討してください。

美容専門学校やヘアメイクが学べるスクールに通う

メイクアップアーティストになるための近道として、美容専門学校やスクールに通うという方法もあります。専門学校ではメイクアップアーティストに限らず、美容系のスペシャリストやプロフェッショナルを育てているところも多いです。

メイクアップアーティストもそれらの職業に含まれるため、単にヘアメイクだけにこだわるのではなく幅広い美容の知識や技術を身につけてから挑戦してみるのも遅くはありません。むしろ基礎を学んでから応用を学ぶ方が効率も良いです。

▼メイクアップアーティストの学校・学費

メイクアップアーティストは国家資格の美容師免許が必須となります。そのため、もしメイクアップアーティストになりたいなら専門学校への入学が進路の1つとなるでしょう。

学費に関しては専門学校によって異なり、2年間の専門課程や 3年間の通信課程の教育機関もあります。美容全般を扱う専門学校であれば年間で 100～150万円ほどの学費がかかるかもしれません。教材や道具などを揃えることも考えると総額200～300万円ほどは覚悟しなければなりません。

専門学校やスクールに通わずにメイクアップアーティストになれる？

メイクアップアーティストという国家資格はありませんが、近年はエステ系でもブライダル系でも美容師免許を持っている方が優遇されています。そのため、独学でメイクアップアーティストになるのは相当厳しいと考えておきましょう。

ちなみに、美容師免許を取得するためには国家試験に合格しなくてはなりません。さらに免許を申請して初めて所有することができます。そのため、これらを独学で行うことはできず専門学校できちんと学んでから目指すのがおすすめです。

メイクアップアーティストの資格について

メイクアップアーティストは国家資格に加えて、JMAメイクアップ技術検定試験やIBF国際メイクアップアーティスト認定試験などがあります。これらの民間資格を取得しておくことで、自身のスキルを証明することになります。

また、本格的に美容全般の仕事をしたいと考えているのなら美容師免許の取得も必須です。メイクアップアーティストとして働くためには美容師免許が必須になり、前もって所有しておくのがベストです。サロンで働きながら通信課程で学び美容師免許を取得することも可能です。

メイクアップアーティストへの向き不向きこんな人は向いている

メイクアップアーティストはヘアやメイクが好きということは大前提ですが、好きというだけでは務まりません。美容の世界は常に変化していくため、トレンドの最先端を歩く必要があります。つまり、化粧品だけではなく髪型や服装まで、美容に関することすべてに関心を持っている人が向いている仕事なのです。

また、単に芸能人や一般のお客様を綺麗に演出するといっても、自分自身のことが疎かになっていては意味がありません。そのため、私生活でも自分自身の美容と向き合える人がメイクアップアーティストに向いています。逆に、美容に関心がない人には向いていませんし、自分を美しくしようとしない人にも向いていません。

メイクアップアーティストのキャリアプラン・キャリアパス

メイクアップアーティストは原則としてアシスタントから始まります。この時期は仕事を覚えることが最も大切なので、プライベートを削って仕事に励むことになります。そこはメイクアップアーティストになるという覚悟が必須です。

ある程度の実績や経験を積み重ねていくと、そこからは自分の「美の形」をどう追求していくかが求められます。人気のメイクアップアーティストほど自分の世界観を大切にしているため、求められることに加えて演者を驚かせるようなテクニックも必要となるでしょう。

スキルが認められれば一流のメイクアップアーティストとしての第一歩を踏み出せる他、独立開業してキャリア形成することも可能です。

メイクアップアーティストは何歳まで目指せる？

メイクアップアーティストは10代や20代で目指す人が多いですが、何歳までという年齢制限はありません。そのため、何歳になってからでも目指すことができます。事実、30代になってから専門学校に通ってメイクアップアーティストになる人もいます。

夢を諦めさえしなければ年齢など関係ないのがメイクアップアーティストです。ただ、その一方でメイクアップアーティストは世界のトレンドにも詳しくないといけないため、常にアンテナを張れるほどの行動力や実行力が必要となってくるでしょう。

まとめ

メイクアップアーティストになるには専門学校に通い、国家資格の取得を目指すことが必要になります。

また、メイクアップアーティストとして働くことやヘアメイクの仕事に携わることは、想像しているような華やかな業界ではない一面もあるものの魅力ややりがいも大きい仕事なので、ぜひ生涯の仕事にしてみてはいかがでしょうか。